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「ただ、ほんまに美味しい砂糖なんです」 ~芸西村で育て、受け継ぐ 白玉糖~

芸西村の特産品であり、ふるさと納税の返礼品にもなっている「白玉糖」。
集落活動センターげいせいでは、地域の方々が原料となるサトウキビの栽培・収穫から、製糖、クッキーなどの加工品づくりまで、すべて手作業で行っています。

集落活動センターげいせいの西森さんと大元さんに、サトウキビのお世話や白玉糖ができるまでの工程、おすすめの食べ方について伺いました。

原料となるサトウキビから

サトウキビの栽培から手掛けているんですね

西森さん
はい。サトウキビを栽培~収穫したものを加工して、白玉糖を作っています。
大元さん
その白玉糖を使ってクッキーなどの加工品も作っています。

年間を通じて大切に育てられるサトウキビ

大元さん
サトウキビの収穫は12月頃です。
収穫した後、畑にはサトウキビの切り株が残ります。その上に、剥ぎ取った葉や皮を敷いておきます。サトウキビは寒さに弱いので、保温のためにかけてあげるんです。温かくなる3月頃まではそのままにしておいて、芽が出てきたら上にかぶせていたものを取ります。

5月頃からは、もうずっと草引きです。まだサトウキビが小さい頃は、周りの草に負けてしまうんです。雑草を取ってなるべくサトウキヴビに日が当たるようにしてあげます。

夏は暑いので、なかなか大変なんですよ。今(7月)も草を取らないといけないんですけど、今年のこの暑さで大変です。

西森さん
あとは、肥料を年に一回あげています。大きく太くなったらそのまま育ってくれるんですけど、台風が来たら倒れることもあったりするのでハラハラします。

大元さん
そうそう、倒れたらまた起こしてあげたりね。風に乗ってきて虫がつくこともあるので、必要に応じて消毒もします。

同じ株から何年くらい収穫できるのでしょうか

大元さん
だいたい5年くらいです。今の畑は3年目ですね。
5年ほど経ったら、また全部掘り起こして植え替えるんです。1年目は、少し細いんですが、何年か育てていく中でしっかりしてきますね。

大きな釜で早朝から夜までじっくり炊き上げる製糖作業

西森さん
収穫自体は1日です。みんなで一気に収穫します。

大元さん
その日のうちに、伝承館という製糖施設へ持って行き、サトウキビを搾って炊いていきます。
だいたい2日ほどかけて炊くんですが、収穫量が多い年は2日で七釜くらい炊くこともあります。

早い時は朝の3時、4時頃から作業して、終わるのは夜の9時、10時頃になることもありますね。
じっくり煮詰めることで美味しい白玉糖が出来上がっていきます。

白玉糖の美味しさを多くの方に味わってもらいたい

白玉糖の加工品づくりのきっかけは?

西森さん
もともとは、白玉糖をブロックの塊のまま販売していました。でも、「使いづらいし誰も買いませんよ」って言ったんです(笑)。
大元さん
使う時に砕かないといけないので、少し手間がかかりますからね。

西森さん
白玉糖の美味しさって食べてもらったらすぐ分かるんです。なので、気軽に味わってもらうために何か作れないかなと考え始めました。

西森さん
最初に作ったのは、ミルクバターです。
他に何か作れないかなと考えていた頃に、栃木県から芸西村へ移住してきた方がいて、その方がお菓子作りが得意だったんです。以前は海外にも住んでいた方で、「白玉糖を使って何か作れませんか」とお願いしたら、いろいろなお菓子を考えてくれました。

そこから、白玉糖を使ったお菓子づくりが始まったんです。

塊のままでは使いにくいので、まずパウダー状にするんです。湿気が多いと扱いにくいので、できる限り時間をかけて乾燥させます。

大元さん
冷蔵庫で保存しながら乾燥させています。
西森さん
それをオーブンに入れて、さらに乾燥させてから細かく砕きます。細かいパウダー状にしたものをお菓子に使っています。

お菓子づくりには、何人くらいの方が携わっていますか

西森さん
お菓子づくりは女性のメンバーが中心で、だいたい12人くらいですね。
大元さん
毎回全員が来るわけではなくて、月2回くらい、その時に来れるメンバーが集まって作っています。

西森さん
半熟カステラやミルクバターなども、その時に手が空いている人が作っています。
注文がたくさん入ることもあるので、みんなで協力して作っています。

西森さん
一度に400個くらい注文をいただくこともあります。700個、800個くらい作ることもありますね。

大元さん
白玉糖やお菓子は、芸西村の直売所【かっぱ市】や県内のお店などでも販売していますよ。
西森さん
高知龍馬空港にも置いてもらっています。
ミルクジャムもクッキーも、白玉糖の風味や美味しさを感じてもらえるのでぜひ一度味わってみてください。

料理上手になったみたい!白玉糖が生み出す美味しさ

白玉糖は一般的なお砂糖とは違いますか?

大元さん
白いお砂糖とは全然違うよね。

西森さん
そう、コクが違います!
料理上手になったような気分になりますよ(笑)

どんな料理に使うのがおすすめですか

大元さん
煮物ですね。

西森さん
魚の煮付けに使ったら、もう最高です!
ぜひ、普段使っている砂糖の代わりに使ってみてください

大元さん
そうそう!味にコクが出るので、一度使ってみてもらいたいです。

白玉糖を知らない方に、魅力を伝えるとしたら

西森さん
それが、ずっと困っているんです。知らない方に、どういうふうに言ったら魅力が伝わるのか分からなくて。

大元さん
食べてもらえば、美味しいからすぐ分かるんですけどね。

西森さん
「美味しいので食べてください」としか言えないんですけど、ただ、ほんまにおいしい砂糖なんです。


【取材後記】
サトウキビの収穫から製糖、加工品づくり、そして翌年の収穫に向けた畑のお世話まで。白玉糖は一年を通して丁寧に手をかけながら作られていることを知りました。

取材の際には、白玉糖を使ったラスクもいただきました。やさしい甘さの中にしっかりとしたコクがあり、本当においしく、ひと口ごとに作り手の皆さんの温かさまで感じられるようでした。

たくさんの手間と愛情が重なって生まれる白玉糖。そのおいしさを、ぜひ多くの方に味わっていただきたいです。